強み・魅力を再検証し、学校ブランディングに落とし込むには?

2021(令和3)年度学校基本調査(2021年12月22日公開)によると、通信制高校生徒数は、前年度から11,441人増加し21万8,389人となりました。

一方で、通信制高校の学校数は、260校(公立校が77校、私立校が183校)と前年度より、公立校は1校減り、私立校は4校増えています。

通信制高校の生徒数は、年々増えているとはいえ、それに応じて学校の数も増加傾向にあります。
数ある学校の中から、生徒に「選ばれる学校」になるためには、学校ブランディングが欠かせません。

しかし、一方で以下のようなお悩みや課題をお持ちの学校も多いのではないでしょうか?

  • 学校ブランディングのやり方が今ひとつわからない
  • 選ばれる学校になるためには、具体的にどんな施策をするべき?
  • 広報活動のための施策とその効果が知りたい

本記事では、このようなお悩みや課題を解決するために、生徒から選ばれる学校になるためのブランディング手法をご紹介します。

学校ブランディングとは?

学校ブランディングの概要について、以下の4つのポイントに分けてご紹介をします。
本章でまずはブランディング戦略がなぜ必要なのか、基本的な考え方について理解を深めましょう。

学校ブランディングの概要

  • なぜ学校はブランド戦略が必要?
  • 特徴や強みをブランド化する
  • 選ばれる学校になることは無形の資産
  • 学校のミッション、ビジョンとの融合

なぜ学校はブランド戦略が必要?

学校ブランディング戦略とは、生徒集客を目的し、最終的には生徒や保護者に選ばれる学校になるための広報活動のことです。

選ばれる学校になることで、生徒や保護者から認知をしてもらえることはもちろん、認知から入学に至るまでの流れが自然発生的に連動するようになります。学校ブランディングに力を入れることで、生徒や保護者から自然と入学を希望してもらえる可能性が高まるということです。

それでは、なぜ学校にブランド戦略が必要なのでしょうか?

理由は様々ありますが、一つには少子化傾向で生徒の数そのものが減少していることが挙げられます。
通信制高校の入学者数は増加しているとはいえ、学生人口が減ってきていることは事実です。

そのような状況で、生徒や保護者から選ばれる学校になることがいかに重要かはお分かりいただけるでしょう。

学校ブランディングが成功すれば、多額の広告費用や宣伝費用を投入するといった一過性の施策に頼らなくても入学者を獲得することができるようになります。

特徴や強みをブランド化する

それでは、選ばれる学校、つまり生徒や保護者が自然と入学したいと思う学校とは、どんな学校でしょうか?

それを考えるにあたり、まずは学校の強み・独自性・優位性を洗い出す必要があります。

「うちの学校には、他校と差別化できるほどの強みや独自性なんてない」と思われるご担当者の方もいるかもしれません。

しかし、在校生や卒業生は学校に何かしらの魅力を感じたからこそ、入学をしてくれたわけです。
ですから、生徒や保護者の意見も聞きながら、戦略を練りましょう。

学校の強み・独自性・優位性を明確し、ポータルサイトや広告に反映をすることで、ピンポイントな集客活動も可能になります。

選ばれる学校になることは無形の資産

「選ばれる学校」になることは、学校にとって無形の資産です。
学校へのプラスのイメージや好感を抱いてもらうことができます。

  • 教育方針に共感できる
  • 学校の価値観や校風に親しみが持てる
  • 独自のカリキュラムを大切にしていて信頼ができる

一方で、無形の資産だからこそ、即効性や短期的な成果は期待できないことは念頭に置いておく必要があります。

学校ブランディングを戦略として打ち出したからといって、すぐに入学者が増えたり、競合校と比べて優位なポジションに立てるわけではありません。

学校ブランディングを単発の施策として捉えるのではなく、短期施策と組み合わせて取り組むべきです。

学校のミッション・ビジョンとの融合

学校ブランディングを策定する際、学校のミッション・ビジョンと親和性があることは絶対条件です。
ほとんどの学校で、学校独自のミッション・ビションをお持ちでしょう。

ミッションとは、日々果たすべき学校の使命。
ビジョンとは、ミッションに基づいて実現したい未来。

ミッションとビジョンが学校の絶対的な価値観であることに対して、学校ブランディングは競合校との差別化のための相対的な考え方です。

絶対的な価値観であるミッション・ビジョンと相対的な強みである学校ブランディングを相互に活かすことで、真のブランディング効果を発揮することができるようになります。

学校ブランディングのコンセプトづくり

前章では、学校ブランディングの概要について解説をしました。
それでは、実際に学校ブランディングを策定するためには何をしたらよいのでしょうか?

以下の3つのポイントに分けてご紹介していきます。

  • 学校ブランディングはマーケティング活動
  • コンセプトの決定と計画の立案
  • 見落としてはならないターゲット

学校ブランディングはマーケティング活動

学校ブランディングは、マーケティング活動の一環です。
つまり、企業がマーケティング戦略を立案するときに用いる考え方を応用することができるということです。

今回は「3C分析」「STP分析」「SWOT分析」というマーケティングの理論をご紹介していきます。

  • 3C分析
  • STP分析
  • SWOT分析

3C分析Cとは、顧客のCustomer競合のCompetitar自社のCompanyのイニシャルであるCをとっています。

学校に当てはめるとブランディング戦略を練る際には、生徒・競合校・自校をしり、分析する必要があるということです。

二つ目のSTP分析とは、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング(Segmentation・Targeting・Positioning)を指しています。

全ての通信制高校が自校の競合となるわけではありません。まずは、立地や教育方針などを分析し、自校の競合となる学校を洗い出します。(セグメンテーション)

そして、ターゲットとなる生徒はどんな生徒なのか方針を策定していきます。(ターゲティング)

最後に競合校と比較したときに自校にどのような優位性があり、市場の中でどのポジションを狙えるのかを考えていきます。この際、よく活用されるのがポジショニングマップです。(ポジショニング)

三つ目のSWOT分析とは、強み・弱み・機会・脅威(Strengths・Weaknesses・Opportunity・Thread)の頭文字をとってSWOTと表記されます。

自校について分析をする際に活用される手法で、3C分析よりも自校に焦点をあてて、より具体的に自校の強みを明確化していきます。

具体的な学校ブランディング戦略を打ち出す前に、自校や取り巻く競合の環境について分析をするという段階を踏むことが極めて重要なので、怠らないようにしましょう!

コンセプトの決定と計画の立案

「3C分析」「STP分析」「SWOT分析」で、自校と自校を取り巻く環境について分析ができたら、いよいよ学校ブランディングの戦略を立案しましょう。

ここで定める学校ブランディング戦略は、学校の立地条件やカリキュラム、教育方針などによって、それぞれ異なるはずです。

ただし、目的は生徒や保護者から選ばれる学校になること。
そのために、仮説を立てるということは常に意識します。

そして、どれだけ分析や戦略の策定に時間をかけても、あくまで仮説に過ぎないので、施策の実行後は必ず効果の検証を合わせて行いましょう。

見落としてはならないターゲット

学校ブランディングというと、これから入学するであろう学生ばかりに意識が向きがちですが、他にも見落としてはならないターゲットが存在します。

それは、保護者やこれから入学するであろう学生を送り出す教職員、学校関係者の存在です。

例えば、中学生が進路を選ぶ際、一人で意思決定をするケースは稀だと言えます。
学校の担任の先生から勧められたり、保護者と一緒に学校選びをするというパターンはよくあることでしょう。

そして、多くの家庭では保護者が学費の支払いや生活の援助等の扶養をしていますから、保護者の意見というのは影響力があります。

ですから、学校のブランディング戦略を考えるときに保護者や学校関係者に対して訴求をするという視点を忘れないように注意すべきです。

学校ブラディングのための広報活動

せっかく学校ブランディングを考えても、魅力を伝える施策を実行しなければ意味がありません。
ここからは、学校ブランディングを成功に導く広報活動について3つのパターンをご紹介します。

  • 学校のミッション・ビジョンの訴求
  • プレスリリース等の広報活動
  • 教育誌・新聞・交通広告へ広告出稿

学校のミッション・ビジョンの訴求

学校のミッション・ビジョンは、一貫してメッセージとして伝えるべきです。

〇〇高等学校といえば、「〇〇」というミッションだよね
という共通認識を持ってもらえれば、学校の認知度アップにもつながります。

より印象に残るように学校ロゴやマスコットキャラクターの制作を行うのも良いでしょう。

一貫性のある施策を実行するために、自校のミッションやビジョンは広報担当者以外の関係者にも、共通認識として浸透させましょう。

プレスリリース等の広報活動

プレスリリースとは、学校のイベントや新しいカリキュラムの導入時にWeb上や新聞広告などで宣伝を行うことです。

プレスリリースのメリットは、社会的信頼性が高いマスコミが発信を行うため、読み手に好感や安心感を与えられることです。

自校に興味を持った生徒や学生がインターネットで学校名を検索したときに、メディアがリリースしたお知らせにリーチすれば、「この学校なら信頼できそう」というプラスのイメージを喚起することができます。
特に保護者世代には有効です。

プレスリリースを打ち出したからといって、大きく取り上げられることはないかもしれませんが、学校に関心のある人たちに訴求ができるという点でおすすめができる手法です。

教育誌・新聞・交通広告へ広告出稿

教育誌や業界の機関誌に記事を出稿したり、公共交通機関に広告を出す方法があります。

どちらも費用がかかる方法ではありますが、教育誌に出稿することで教育関係者(学校や塾の先生)からの認知度拡大を狙うことができます。

また、公共交通機関は、狙いたいエリアの生徒や保護者にピンポイントで訴求が可能です。

ただし、費用対効果が算出できなければ施策の継続の可否を判断できなくなってしまうため、出稿後の反響を計測し、効果を測ることが重要です。

学校ホームページとパンフレットを見直す

学校案内や学校パンフレットの作成目的は、ターゲットである生徒と生徒の保護者に学校の魅力を最大限に伝え、入学に対するモチベーションを高めることです。

学校の特長、校風、学科、カリキュラム等をわかりやすく伝えるコンテンツ・構成を企画し制作していくことが重要です。

費用を投入して広告を出稿し、興味を持ってくれた生徒や保護者がホームページやパンフレットを閲覧してくれたとしましょう。その時に、必要な情報が網羅されていなかったり、情報がわかりにくかったらもったいないですよね。

以下にあてはまる通信制高校・サポート校は、学校ホームページやパンフレットを見直してみるのがおすすめです。

  • 学校案内・パンフレットがペラペラの紙1枚で構成されてしまっている
  • 毎年同じ内容の資料を使いまわしてしまっている
  • 生徒に必要な情報を整理できていない
通信制高校の学校案内は学校ブランディングの集大成【パンフレット作成のポイント】通信制高校の学校案内は学校ブランディングの集大成【パンフレット・資料作成のポイント】 通信制高校のホームページ強化方法

まとめ

今回は学校の強みや魅力を分析し、ブランディング戦略に落とし込む方法について、解説をしました。

少子化の時代でも、生徒に「選ばれる学校」になるためには、学校のブランド戦略が重要です。

関係者だけで考えても、今ひとつ自校の魅力が見えてこないときは、在校生や卒業生に自校を選んだ理由比較検討した学校がどこだったかを聞いてみると、ヒントがもらえることがあります。
学校全体を巻き込んで、盛り上げていくという意識が不可欠です。

また、弊社は通信制高校を研究し、各種媒体を運営したきたノウハウを活かし、学校集客・ブランディングのご支援をしております。学校集客の課題はぜひご相談ください。

学校集客の課題はご相談ください

弊社は様々な媒体運営を運営してきたノウハウ・知見を活かし、学校集客・ブランディングの課題解決のサポートをさせて頂いております。

いっぺこっぺ通信を運営してきた弊社は、動画コンテンツの作成や動画を用いた効果的な訴求方法をノウハウとして蓄積しています。

課題に沿ったWeb集客施策を展開していけば、反響率や反響の質は伸びるケースがほとんどです。
そして、全ての学校にまだまだ伸び代や改善の余地があります。

また、通信制高校・サポート校を検討する生徒・保護者に、他校ではなく自校に入学すべき理由を理解させるまでテコ入れすることで、より多くの生徒を入学希望者として獲得することが出来るようになります。

通信制高校・サポート校の数は年々増えてきているため、集客に取り組まない通信制高校・サポート校の集客は、今後学生募集がより一層厳しい環境に陥る可能性があります。

以下のような課題・お悩みにひとつでも心あたりがある場合は、学校集客やブランディングのコンサルティングのノウハウを持つ弊社に是非ご相談ください。

私たちが学校ブランディングから集客のご支援まで、サポートをいたします。

よくある課題・お悩み

  • これから通信制高校・サポート校を立ち上げられる方
  • 自校に合ったWebマーケティングの手法がわからない
  • 悪い口コミばかり書かれてしまい困っている
  • 集客が頭打ちになってしまっている
  • 他校との差別化が分からなくなってしまった
  • SNSでの発信が集客に結びついていない
  • 新規開校したが生徒が増えない・興味を持ってもらえない

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