通信制高校の生徒は増加し、通信制高校も年々増加しています。
文科省は令和3年度12月に学校基本調査を発表しました。
そのデータによると、通信制高校の生徒数は、前年度の20万6,948人からから1万1,441人増加して21万8,389人となりました。
なんと高校生の15人に1人が通信制高校に通っている計算になります。
一方で、令和元年度時点で日本全国には257校の通信制高校があります。
更に広域の通信制高校の場合は、学習等支援施設いわゆるサポート施設もあり、これらのキャンパス数をあわせるとでは2868校という膨大な数のキャンパスが日本国内にあります。
今後、通信制高校へのニーズは更に増していくことが予想されますが、学校集客も激化することが予想されます。
数ある通信制高校の中から選ばれるためには、競合校といかに差別化を図るかがポイントです。
そして、「ブランディング戦略」も差別化を図る上で、効果的な方法のひとつです。
本記事では、通信制高校のブランディング戦略について解説していきます。
他校に負けない集客方法を探るため、通信制高校のブランディングで今何をすべきかを知っておきましょう。
こんな人におすすめ
- 競争激化に備え、他校と差別化を図りたい
- 自校の強みを活かしたブランディング戦略を打ち出したい
- トレンドを活かしたブランディング施策を行いたい
目次
通信制高校のブランディング戦略の効果・メリット
通信制高校のブランディングと言っても、誰でも学校名を聞いたことがあるといった「知名度」や多くの生徒が在籍ているといった「規模」だけがブランドではありません。
競合にはない「魅力」や「強み」を、ターゲットとなる学生・保護者に理解してもらうことでブランドが生まれます。
通信制高校のブランディングが確立できると、以下のような効果が期待できます。
競合校と差別化ができる
例えば、「不登校からの難関大進学なら〇〇」「発達に課題を抱えた生徒のサポートなら〇〇」「ビジネスについてのカリキュラムを履修でき、インターンを経験したり、起業家を目指せるのは〇〇」「eスポーツに特化したカリキュラムなら〇〇」など、この学校といえば〇〇というブランドを確立できれば、他校に入り込む隙を与えることなく、学生・保護者に選んでもらうことができます。
宣伝コストをかけなくても集客できる
ブランディングが成功すると、自然とターゲットに近い生徒が集まりやすくなります。
例えば、「不登校からの難関大進学なら〇〇」というブランドを確立できれば、通信制高校から難関大学に進学したいと考えている学生の入学が増えていきます。在校生・卒業生やその保護者からの口コミが相乗効果となり、更なる入学者を生み出すでしょう。
このように、学校のブランドを確立できれば、結果的に多額の広告宣伝費を使わなくても生徒集客ができるようになるため、長期的にみて学校経営にプラスの効果をもたらしてくれます。
新規生徒を獲得しやすくなる
ブランド自体に価値が生まれると自ずと知名度が上がり、入学希望者が増加します。
例えばこれまでは通学圏外だった遠方からも、入学を希望する生徒が出てくることがあるでしょう。
特に年間のスクーリング回数がそれほど多くないような通信制高校であれば、容易に実現が可能です。
また、オンラインの学習システムを使った学校であれば、全国を対象とできるのでより多くの生徒を獲得できる余地があるでしょう。
通信制高校のブランディング戦略の進め方
ここからは、通信制高校・サポート校がブランディングを進めるときに意識したいポイントを、4つの段階ごとに解説していきます。
現状を分析する
ブランディングの戦略を考える上で、まずは現状の分析をする必要があります。
競合校の現状やトレンド、市場規模や今後の成長性など、学校ビジネスの環境をつくっている要素はさまざまです。
まずは、自校を取り巻く環境や置かれているポジションを分析します。
分析方法として有効なのは「PEST分析」「3C分析」「SWOT分析」です。
これらはマーケティングで使われる分析手法ですが、学校集客にももちろん応用が可能です。
まずは自校が成長している通信制高校の市場の中で、どの立ち位置にいるかを把握します。
ターゲットを設定する
市場の中で自校の置かれている立ち位置が把握できたら、次に自校に適した生徒のターゲットを設定します。
ターゲットの設定で有効なフレームワークが「STP分析」です。
この分析手法では、以下の3つの要素のうち、セグメンテーションとターゲティングによってターゲットを設定できます。
- セグメンテーション:顧客(生徒)を細分化してグループ分け
- ターゲティング:どのグループを狙うか決める
- ポジショニング:独自の立ち位置を確立し、他社との差別化を図る
コンセプトを設定する
ターゲットを設定したら、学習環境、履修カリキュラム、サポート体制など、生徒・保護者にどんな価値を提供でき、どんなニーズに応えられる学校なのか「コンセプト」を決定します。
自校の強みにあったコンセプトを設定する必要があるため、現状分析やターゲット設定で把握した「ポジショニング」の活用がポイントです。
競合校が提供できていない、独自のカリキュラムやサポート体制を考えて設定しましょう。
最適な訴求方法を考える
上記の分析をすべて終えたら、「市場の現状」「自社のポジショニング」「競合の分析」「狙うべきターゲット」が既に揃っているはずです。それらを総合的に判断した上で、最適な訴求方法を考えましょう。
せっかく考えたブランド戦略も、適切なターゲット層に知ってもらえなければ意味がありません。
訴求方法は大きく分けて、抽象的訴求と可視的訴求の2つがあります。
抽象的な訴求
印象に残るキャッチコピーや心に残るメッセージなど、目に見えない訴求がブランドアイデンティティの向上に直結します。
競合校のキャッチコピーを参考にしながら、自校の強みや魅力が伝わるフレーズを考えてみてください。
可視的な訴求
学校資料・パンフレットなどの紙媒体、ポータルサイトやWeb広告など、オンライン媒体で宣伝するなど、視覚的に訴求をし、認知度を高める方法です。
視覚的な印象付けに成功すれば認知度がアップし、ブランディングが確立していきます。
通信制高校が取れるブランディング手法
通信制高校が取るべきブランディング手法を紹介します。
予算の都合上、大手校のような手法がなかなか取れない…という学校でも取り組める手法を紹介します。
ブランディングは、上手に戦略を立てることができれば、費用を抑えながら成功させることができます。
学校案内資料の改善
学校に対して入学先としての候補になる最初のステップである資料請求はとても大事な施策です。
入学検討者はほぼ必ずと言っていいほど、複数校から資料の請求をします。
通信制高校によっては100ページ近いボリュームの資料を送付している学校もあれば、A4一枚を折りたたんだ資料で送付する学校もあります。
学生・保護者にとっても情報は多いほうが検討に繋がりやすくなることは間違いありません。
あなたの学校の資料には、自校のブランドをしっかりと伝えられる内容が網羅できているでしょうか。
他校と差別化を図る上で、学校案内資料に自校のブランディング戦略を落とし込むことは必須です。
最近は、パンフレットもわざわざオフラインで取り寄せるのではなく、オンラインでダウンロードできるようにする学校が増えています。
確かにデジタルのパンフレットは、学校側にとって印刷・輸送コストが発生しないためコストを抑えられたり、最新情報への更新が容易になるなどメリットもありますが、通信制高校においては実物のパンフレットの方が効果が高いようです。
実物のパンフレットだと家族みんなで見て意見交換しながら検討しやすく、まだまだ実物のパンフレットの方が需要があります。
もしあなたの学校が資料に力を入れていないようであれば、内容を再検討すべきです。
ポータルサイト・比較サイト
学校ブランディングにおいて、ポータルサイト・比較サイトに掲載をするのも一つの手段です。
学生が通信制高校の情報を集める際に、興味のある通信制高校を一覧で見て比較できるポータルサイトは、学校について調べている生徒・保護者に認知してもらうには有効な手段です。
しかし、多数の競合が掲載をしているため、単に学校情報を掲載しているだけではアピールにつながらないという特徴があります。
ポータルサイトで学校のイメージアップを図るのであれば、PR機能などブランディングに役立つ機能を搭載しているサイトへの登録がおすすめです。
PR機能とは、例えば以下のような機能を指します。
- 最新のイベント情報を告知できる機能
- 動画コンテンツや学校の写真を発信できる機能
- ポータルサイトのユーザーと相互にコミュニケーションがとれる機能
ターゲットとなる層の学生・保護者にアプローチする方法の中でも、ポータルサイトは進学への興味度合いが高い質の高いユーザーがあつまる傾向にあります。
ですから、サイト内に搭載されているPR機能を活用して他校との差別化を積極的に図っていきましょう。
口コミを活用したブランディング
ネットが当たり前となった現代では 、通信制高校・サポート校を検討する生徒さんや生徒さんの保護者の皆様はほぼ必ず「学校の口コミを検索」します。
株式会社マーケティングデザイン調べによると、消費者のうちの81.6%が商品の口コミに注目をしているというデータがあります。
学生・保護者の学校選びは、ブログや口コミサイト、YouTube、Twitter、Instagramなどで口コミ・評判を調査した上で入学する学校を決める、というプロセスに変わってきているのです。
資料請求や学校見学の前段階として、まずは口コミを閲覧し、気になった学校のみ実際に足を運ぶということです。
これはすなわち、マイナスな口コミが見受けられた時点で、そもそも検討対象にすら入らないということを意味します。
これからの学校集客では、口コミに適切なアプローチができている学校と何ら対策をとっていない学校とでどんどん差がついてくることが予測されます。
口コミを活用したブランディングこそ、まず取り組むべき施策です。
口コミブランディングの重要性に関しては、以下記事にて詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
通信制高校カフェのご紹介
弊社が運営するポータルサイト「通信制高校カフェ」は、通信制高校カフェは全国345校の通信制高校・サポート校の情報を網羅したポータルサイトです。
本記事でご紹介した、口コミを活用したブランディング機能やPR機能を搭載しています。
通信制高校カフェでは、サイト内の学校のページにユーザーから投稿された口コミに対して、担当者の方から返信をすることができます。
そうすることで、マイナスな口コミをそのまま放置することなく、有効活用して学校のイメージアップに繋げられる仕組みをご用意しています。
まだ、口コミ対策ができていない、あるいは口コミ対策を何から始めたらよいかわからないということであれば、通信制高校カフェの口コミブランディング機能を活用するところから始めてみてはいかがでしょうか。
また、資料請求をすることに最適化していないため、サービス利用客の質の高いことも特徴です。
よくある一括資料請求ボタンの機能は、学校の費用対効果を損ねてしまうため搭載しておりません。
他にも以下機能もサービス利用客の質の向上に寄与しています。
ユーザーの質が高い理由
- じっくり学校を検討できる仕組み
学校情報、口コミ情報、お悩み相談室(Q&A)、記事・動画コンテンツ等を網羅したオンラインプレイスとなっており、じっくり通信制高校を検討できる仕組みがあります。 - 一括資料追加ボタンなし
当サイトに一括資料追加ボタンはありません。
自分で選択して資料請求をする仕組みで、資料請求者の質も高いことが特徴です。 - ユーザーの絞り込みが可能
都道府県別、学年(中学1年、2年、3年、高校1年2年、3年、高校中退、高校休学、その他)から絞り込み、対象者から資料請求をしてもらえる仕組みを用意しております。
「質の高いユーザーに資料請求してもらいたい」
「オンライン上でユーザーとコミュニケーションを図りたい」
「口コミ対策でブランディングを図りたい」
「定期的に集客・ブランディングに関する相談にのってもらいたい」
という通信制高校・サポート校運営者様におすすめの媒体です。
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通信制高校のブランディングアイデア
他校との競争に勝ち抜いていくためには、競合校よりも入学希望者を集めなくてはなりません。
生徒・保護者に満足をしてもらうためには、どうすれば良いかといった視点からブランディング戦略を考えてみるのはいかがでしょうか。
競合校には真似できない、自校だけが提供できる唯一の価値を見つけることにつながります。
通信制高校を選ぶ決め手から考える
生徒や保護者が「通信制高校を選ぶ決め手」を調査し、それに沿った集客施策を図るのも効果的です。
通信制高校が認知してもらう経路として、SNS、ポータルサイト、Web広告などのオンラインチャネル、あるいはチラシ、資料・パンフレットなどのオフラインチャネルがあります。
それぞれの集客施策の特徴に合わせて、「選ぶ決め手となる情報」を上手く組み入れてブランディングすることで、入学を決めてもらいやすくなるでしょう。
オンラインチャネル
- ホームページ
- ポータルサイト
- YouTube等の動画
- TwitterやInstagramなどのSNS
- メルマガやLINEなど
オフラインチャネル
- チラシ・新聞折込
- 資料・パンフレット
- のぼり旗や看板幕
口コミを集める仕組みをつくる
前章で説明した通り、学校ブランディングにおいて口コミを活用することは重要です。
口コミによってブランド価値を高め、生徒を獲得できたら終わりではなく、その傾向を上手く利用してさらなる集客につなげるサイクルを作りましょう。
例えば、ポータルサイトの口コミ機能を使って、自校の掲載ページにユーザーから寄せられた口コミに学校側から必ず返信をするなどの対応をすることで、良質な口コミを集めることが可能です。
そうすることでブランドの向上になりますし、その投稿を見た他のユーザーへのPRにもつなげられます。
保護者の心をつかむ
通信制高校・サポート校を検討する上で、保護者の意向は大きな力を持っています。
例えば、弊社が運営する「いっぺこっぺ通信」やYouTubeチャンネルを閲覧しているユーザーのうち、保護者世代(特にお母さん世代)が6割以上を占めています。
いかに保護者が積極的に情報取集を行い、通信制高校・サポート校の検討をしていることがわかります。
通信制高校・サポート校への進学を検討する理由は様々ですが、何らかの事情があって進学を検討する生徒も少なくありません。
ですから、保護者に「この学校なら安心して任せられる」と思ってもらえるような情報を発信することは重要です。
時代のニーズに合わせ、保護者の心をつかむサービスをブランディングに取り入れるのも方法の一つといえるでしょう。
まとめ
数ある競合の中から、学生や保護者に選ばれる学校になるためには、戦略的なブランディングの構築が欠かせません。
今回の記事では、ブランディング戦略の手法とその効果・メリットについて解説しました。
まずは、「ブランド戦略」という枠組みを作り、それに合った最適な訴求方法を模索していきましょう。
独自の価値を提供し、学生・保護者に発信できるようになれば、ライバル校に負けずに生徒を獲得できるようになります。
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弊社は様々な媒体運営を運営してきたノウハウ・知見を活かし、学校集客・ブランディングの課題解決のサポートをさせて頂いております。
「独自のブランディング戦略」と言われても、何からはじめるべきかわからない…
第三者の目線で客観的なアドバイスが欲しい…
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課題に沿ったWeb集客施策を展開していけば、反響率や反響の質は伸びるケースがほとんどです。
そして、全ての学校にまだまだ伸び代や改善の余地があります。
また、通信制高校・サポート校を検討する生徒・保護者に、他校ではなく自校に入学すべき理由を理解させるまでテコ入れすることで、より多くの生徒を入学希望者として獲得することが出来るようになります。
通信制高校・サポート校の数は年々増えてきているため、集客に取り組まない通信制高校・サポート校の集客は、今後学生募集がより一層厳しい環境に陥る可能性があります。
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よくある課題・お悩み
- これから通信制高校・サポート校を立ち上げられる方
- 自校に合ったWebマーケティングの手法がわからない
- 悪い口コミばかり書かれてしまい困っている
- 集客が頭打ちになってしまっている
- 他校との差別化が分からなくなってしまった
- SNSでの発信が集客に結びついていない
- 新規開校したが生徒が増えない・興味を持ってもらえない
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